空想科学祭2010 感想・レビュー掲示板

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[83] 「創造主の見る夢」砂漠の砂 Name:空想科学祭実行委員会 Date:2010/09/19(日) 00:54 [ 返信 ]
【題名】創造主の見る夢
【あらすじ】
世界を大空の果ての果てから見下ろす瞳。それは人間の世界を作り、科学者がシャーレの中の微生物を観察するかのように人々を見つめる。人間の世界の運命は瞳の掌にあるはずだった。だが、やがて人間は、彼の予想を上回る行動をとるようになる……。
【名前】砂漠の砂
【区分】中編(完結済)
【URL】http://ncode.syosetu.com/n8523n/



[153] 夢オチ……だと…… Name:栖坂月 Date:2010/10/08(金) 15:17
楽しく読ませていただきました。
一つの作品というよりは、独立した関連性はあるものの三つの独立した作品を四つ目で纏めているという印象で、その一つ一つの短編としての面白みに感心しながら読み進めました。普通長編にせよ短編にせよ、一つの作品はなるべく間をおかずに読んだ方が浸れるかなーと思っているのですが、この作品に限っては一つ一つの間に少しインターバルを置いた方が良いような気がします。共通するキーワードも多く、舞台も大きく変わっているワケではありませんが、そんな風に感じました。
だからこそということでもあるのですが、一つ一つをしっかりと堪能させてもらった上であの四つ目は、少しばかり拍子抜けだったかなーというのが本音としてあります。これは悪かったとか駄目だったという意味ではなく、それだけ期待をさせられた結果だとお受け取り下さい。
改めて通しで考えてみると、終始一貫した作品であると感じます。
面白かったです。


[224] RE:「創造主の見る夢」砂漠の砂 Name:尚文産商堂 Date:2010/10/19(火) 15:10
蝶の夢、そんな感じがする作品でした。

自分が今感じているのは、実は蝶が見ている夢ではないのだろうかというのが蝶の夢というお話の簡単な内容ですが、それとよく似ている感じもします。しかし、それをSFという一つのジャンルへ昇華させる手腕は素晴らしいと思います。

[289] 美しく虚構 Name:饅頭は空を飛ぶ Date:2010/10/25(月) 14:00
こんにちは、拝読させて頂きましたので感想です。書込みを辛口板とどちらにしようか迷ったのですが、先にほとんど書かれてしまっていましたので、それを除きこちらで。失礼します。
哲学らしきと噂で聞いておりましたので専門用語でも並んでいるのだろうかと思い読み始めていましたが、不必要な構えでしたね。読み易かったのでスラスラと読めました。神の存在という設定や美しく纏まったような世界観は好きです。書こうものなら人間臭く描写もできるのですが、ここは敢えてしないで正解だったと思います。
話の流れとして見ると最初の方は虚構の辺りで浮いてみえる部分もありましたし、もう少し自然的に展開して頂きたかったかなーと思ったのが少々。推理に関しましても、可能性を考えていったら…苦しいかなーと思いました。そもそも動機から考えていくのはあんまりいい感じは致しませんでした。そんな感じで3、4話へと続くのですが読後に全体的として見ると、まとまりはあり、最後は最後でしたが素直に楽しませて頂きました。バランスよく、面白かったです。
それでは、企画作、おつかれ様でした。
感想失礼致しました。


[298] RE:「創造主の見る夢」砂漠の砂 Name:鳥野 新 Date:2010/10/26(火) 06:13
 身もだえするほど面白かったですっ!!!
 *瞳* と *反逆者* に翻弄される人間達が、ぐっと身近な世界から描かれていて一見、請荒唐無稽なんだけれど、濃ゆ〜いSFの香りがします。これは光瀬龍の「百億の昼と千億の夜」で神と悪魔の対峙を読んでワクワクしたときの感覚と似てるかな。
 サヤカが「わたしは、多分、産まれたときから、大空に君臨する、あれが見えていた」というシーンは印象的で、作品世界に引きずり込まれてしまいました。宗教者とそれを止めようとする昔なじみの対峙あり、推理アリ、若い宗教者の悩みあり。バラエティに富んだ趣向で、読者へのサービスも感じました。そして最後に瞳の正体が……。
 哲学的でいて、そして一話一話ドラマティックで。堪能しました!


[311] RE:「創造主の見る夢」砂漠の砂 Name:壇 敬 Date:2010/10/26(火) 19:29
 拝読しましたので、インプレッションを書かせていただきます。

 描き掛けた絵のモチーフに入り込んだ画家の……という3重の構造になった世界の話で、少々難解っぽい哲学的な話は出てきますが、それほどディープではなくて物語にそれなりの深みを与えていると思います。出だしが説明っぽい気はしましたが、総じて面白く読ませていただきました。
 いろんな意味でドライな文章だったので、勝手ながら砂漠の中にそびえ立つ都市を想像していました。要するに萩尾望都の「銀の三角」のような世界を。そんなだから、1章と3章は全然違和感がなかったですが、2章には違和感を感じました。いや、こちら側の想像が足りないのかな? 中近東の高校生はこんな風なのかもしれない。
 オチがオチだけにまとまったとも言えるけれど、そうでなくてもまとまっていたような気がします。
 独特の世界観が一番面白く、かつ楽しめました。

 乱文、失礼しました。


[323] RE:「創造主の見る夢」砂漠の砂 Name:石神航 Date:2010/10/28(木) 05:37
 一つ一つを掘り下げてみようとすれば、あちこちに疑問符が湧き出るような作品かも知れないが、全体を俯瞰すれば、なるほど、この雰囲気は毒だ。どこの世界ともわからない場所に引きずり込まれ、酔いしれ、目覚めさせられる時にううっと唸る。
 作中、宗教家が世界について様々に自分の存在理由やら世界について蘊蓄を垂れる。瞳や反逆者等、あり得ない存在を目にする人々と、それに影響される人々。この構図を現実世界に置き換えたらと、ぞぞっとする。
 自分で小説なり物語なり書かれる方は、何となく想像できるだろうが、例えば自分の作品内の登場人物は、自分の作品の中でだけ生きている。彼らは作者と意思を疎通させることは出来ない、はずだ。(昨今、作者と登場人物との会話文を前書きやら後書きに載せる作者もいるようだが、あれは、あくまで作者の妄想であり、意思疎通ではない)それをこれだけの枚数割いて、丁寧に描ききっている、そう感じた。
 時折、描写が不足しているような所、説明が欲しいところもあったが、読み終えてみれば些細なことだ。これはこれで、世界観を堪能するには丁度いいのかも知れない。


[328] RE:「創造主の見る夢」砂漠の砂 Name:一二三四 Date:2010/10/30(土) 23:39
 どこの国の人だったかは忘れてしまいましたが、曰くこの世はコンピュータの中で再現された世界なのだ、という論文を書き上げた人がいるそうです。人間の理解を超えた存在という物はまだ造物主がプログラムしていない部分であるそうな。ID説、大いに結構(何)。
 翻って本作ではその造物主たる瞳と反逆者が登場します。人間より高次の(半高次?)存在である彼らは二つの立場から世界に介入する……。
 筋書きとしてはこのような物であり、しかし、重要な物は作中で言及されレビュアーの皆さんも言及されている哲学の部分ではないかなと。大別して造物主と反逆者の二つの思想、あるいは哲学が物語られる訳ですが、最後の段にあって、その外枠にいる存在が姿を持って提示され、また、その彼も……という所が良かったです。入れ子構造に弱い、という極個人的な物もありますが。
 登場人物が沢山出てくる、といっても色々な立場の人間がそれぞれ己の価値観をかなりストレートに出しているので混乱することはありませんでした。
 点描みたいな作品だな、と要領を得ない言葉で〆たいと思います。ではでは。


[369] ご感想への返礼等 Name:砂漠の砂 Date:2010/11/06(土) 00:31
 まさかこんなにもたくさんの方から感想を書いていただけるとは、思ってもみませんでした。とても嬉しかったです。技術的にも思想的にも未熟な私の作品をきちんと評価していただいただけで身に余る光栄です。ありがとうございました。
 さて、空の果てから「目(超越者)」が見下ろしているというこの作品のテーマ(そしてそれは、繰り返し私がテーマにしていることなのですが)には、実はヒントがありました。
 どこで読んだのかすっかり忘れてしまいましたがかの有名なフィリップ・K・ディックが、「上空から我々を見下ろしている目を、私は見た」というような内容のことを、どこかで語っていたそうです。本人はそれを神秘体験といっているようですが、多分、覚醒剤の見せた幻覚なのだと私は思います。ただ、空に浮かぶ瞳のビジュアルは、私の脳裡にありありと浮かび、離れることがありませんでした。
 そのイメージと、コンピュータ上に擬似生命体(セルオートマトンなど)を作り、その振る舞いを観察する科学者のイメージを結びつけたのが、この作品の「*瞳*」だったのです。確かグレッグ・イーガンの作品に、そんなようなのがありましたか……。
 それと、あまり表立って分かるようにしたつもりはないのですが、神林長平先生の一連のSF小説も、この作品に影響を与えていると思います。小説という媒体を使って思弁する、ということを、私は神林先生から学びました。
 また、あまり評判の芳しくなかった第二章の推理小説めいた部分ですが、その部分は、京極夏彦先生の「絡新婦の理」と、ここで名前を出すことはできませんが、某ウェブ小説から多くの影響を受けました。特に、その某ウェブ小説は、私に、ネットの海で小説を書くことの(商業作品とは違った)素晴らしさを教えていただきました。そして、京極先生の本は、私が小説自体を読み始めるきっかけとなったものです。
 最後に、この小説の一つの肝となる、哲学的な部分。ここで影響を受けたなどと軽々しく語るほど研究しているわけではありませんが、イマニュエル・カントとルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタインの哲学に、多くを負っています。人間の思考しうることの限界についての彼らの思考は、様々な蘊蓄となって、登場人物の口からあふれ出ました。ただ、彼らの考えたことの巨大さに対して、私の能力はあまりにも小さい。だから、その部分だけ、作品から浮いてしまったのではないかと、私は怖れています。
 以上、私の作品は、こうして分析してみると、過去の偉大な人々の残した仕事のパッチワークに過ぎないように思えてきます。チャットなどで、「私はどの本を読んでも満足できない。だから、自分自身が満足できる作品を、自分で書く。それが、私の小説を書く動機だ」などと言ってしまいましたが、実のところ、パッチワークなんですね……。オリジナリティは微塵もありません。赤面ものですね、先の発言は……。
 さて、この作品のオチですが、これもあまり評判が芳しくなかったようです。実は、オチを二パターン考えていたのです。もう一方のオチは、「*瞳*」は地球外の知性体で、彼の故郷の星と全く同じ道を地球人類に歩かせようとしている存在だった……、というものです。藤崎竜先生の漫画「封神演義」のラストに近いイメージです。ただ、それはあまりにも露骨なパクリになってしまうので、断念しました。
 などなど、これらが「創造主の見る夢」の制作秘話(?)です。
 それでは皆様、貴重な感想をありがとうございます!



  


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